「その女アレックス」だけじゃない。「カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ」は極上のクライムサスペンス。全て読むべし。

本

   

今回はるん一押しの本の紹介をしたいと思います。

   

作者ピエール・ルメートル

皆さんはフランス人作家ピエール・ルメートルをご存知ですか?

1951年パリ生まれ[3]。少年期をパリ北部近郊セーヌ=サン=ドニ県オーベルヴィリエドランシーで過ごした。成人向けの職業教育の場で、主に図書館員を対象に文学を教えながら、連続テレビドラマの脚本家として活躍する[2][4]2006年、カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ第1作『悲しみのイレーヌ』で小説家デビュー[2]、同作でコニャック市ミステリ文学賞 (fr) 
他4つのミステリ賞を受賞する[5]2009年、『死のドレスを花婿に』がフランス国鉄ミステリ文学賞で次点に選ばれる[6]
カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ第2作『その女アレックス』は、フランスでリーヴル・ド・ポッシュ読者大賞ミステリ部門(2012年)、イギリスでインターナショナル・ダガー賞(2013年)を受賞[2][5]、日本でも、『このミステリーがすごい!2015』海外部門第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門第1位、「ミステリが読みたい!」海外編第1位、「IN★POCKET文庫翻訳ミステリー・ベスト10」第1位、本屋大賞翻訳小説部門第1位となり[5][7]文春文庫版は60万部を超えるヒット作となる[8]
6冊目の小説である『天国でまた会おう』はミステリではなく、第一次世界大戦をテーマとしたもので、ゴンクール賞に選ばれた。日本語訳は日本翻訳家協会賞翻訳特別賞(2016年)を受賞。また英訳はインターナショナル・ダガー賞(2016年)を受賞し、前年の『傷だらけのカミーユ』に続き2年連続3回目の受賞となった。

出典:Wikipedia – ピエール・ルメートル(Pierre Lemaitre, )

以上、経歴となります。
恐らく日本での知名度はそこそこという感じでしょうか。

ですが一定のファンがいるのは事実で私もまさにその一人です。

その中で今回紹介する本は「カミーユ・ヴェルーヴェン警部」シリーズと呼ばれるものです。

カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズとは?

まずこちらの説明からさせて頂きます。

「カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ」とは身長145cm程しかない中年男性のカミーユ・ヴェルーヴェン警部が主人公のサスペンスミステリ小説です。
相棒の富豪刑事ルイをはじめ、個性豊かな仲間と共に難事件に挑みます。

第一作目「悲しみのイレーヌ」
第二作目「その女アレックス」
第三作目「傷だらけのカミーユ」

の三作があり、また今年の9月に「わが母なるロージー」が遂に日本でも翻訳され発売されました
こちらは番外編のようなもののようで、二作目と三作目の間に位置するようです。
るんはこちらの本に関してはまだ読んでいないため、後日読む予定です。

わが母なるロージー (文春文庫) [ ピエール・ルメートル ]

カミーユ警部と相棒の富豪刑事ルイの活躍がまた楽しめます。

わが母なるロージー【電子書籍はこちら】

  

第二作目の「その女アレックス」がさまざまな賞を受賞し、2014年日本でも翻訳され発売されました。

このミステリーがすごい!2015』海外部門第1位
「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門第1位

に選ばれるなど、「その女アレックス」なら知っているという方も多いかもしれませんね。また現在「その女アレックス」は映画化のための撮影が行われているようです。公開が決まったら絶対に観に行きたいところです。

※ちなみにその女アレックスを検索した際によく出てくる「その女諜報員 アレックス」とは全くの別物になります。関係ありませんのでお気を付けください。

   

それでは、それぞれの本を紹介していきたいと思います。

ですがその前に一点注意事項があります。

それは

シリーズ全てを読むなら絶対に「悲しみのイレーヌ」から読むこと。

日本では二作目の「その女アレックス」が一番最初に発売されました。
なので意外とこちらを一作目と勘違いしてしまう方がいるようです。

その為勘違いして「その女アレックス」から読み始めると

ネタバレをくらいます。

物語としては独立していますが、順番は
「悲しみのイレーヌ」→「その女アレックス」→(「わが母なるロージー」)→「傷だらけのカミーユ」

となります。
つまり、「その女アレックス」は「悲しみのイレーヌ」で起きた事件後の物語になります。(「傷だらけのカミーユ」も同様)

有名な「その女アレックス」だけ読みたいというなら問題ないのですが、シリーズ全て読みたい場合は絶対に

「悲しみのイレーヌ」から読んでください。


   

第一作目「悲しみのイレーヌ」

悲しみのイレーヌあらすじ

異様な手口で惨殺された二人の女。カミーユ・ヴェルーヴェン警部は部下たちと捜査を開始するが、やがて第二の事件が発生。カミーユは事件の恐るべき共通点を発見する……。ベストセラー『その女アレックス』の著者が放つ衝撃作。あまりに悪意に満ちた犯罪計画ーーあなたも犯人の悪意から逃れられない。

本書より

まず、はじめに注意しておきたいのが表現がかなりグロいということです。

生々しく凄惨な表現が多様に使われており、そういうものが苦手な方にはあまりお勧めできないかもしれません。
でも、ストーリーはめちゃくちゃ面白いのでできれば読んでみてほしい、、、!


身長145cm程しかない40歳のカミーユは身長に対してのコンプレックスを抱いています。表には出さないが内心自分のことを「小男」と表現するなど若干自分を卑下しているようです。

とある某日、カミーユの元に残虐な事件が起きたとの知らせが入り、事件現場へ向かうのですが、その現場は今までに見たことがないくらいの酷い状態。

被害者は女性2名だが、なんとか女性だと判別するのがやっと。
そして第二の事件が起こり、調査を進めていくうちに、とある犯罪小説を真似した殺人ではないか――という疑いが持ち上がります。

いわゆる「見立て殺人」です。

こういってはあれですが、よくある設定ですよね。
ただ、よくある設定とは言ってもストーリーが面白く「早く、早く続きが読みたい!」と思わせられてしまいます。
また、恐らく大体の方は結末が分かってきた時に「えっ!?」ってなり読み返してしまうのではないでしょうか。

所でこの本は結構厚めの本でして、読み慣れていない方には若干時間がかかってしまうかもしれません。
また、事件とは関係のない(正直無くてもいい)文章が多量にあり、それがなければもう少しすっきりと読めるのではないでしょうか。

カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズに大変嵌った私がお母さんに勧めたところ、お母さんも読み始めたのですが、お母さん曰く

「話に関係のない文章が多くてなかなか進まない。特にあのメガネの下りは必要?」

と言うようなことを言っていました(笑)。
因みに下記がその部分を引用したものです。

カミーユは若いころから眼鏡をはずす動作に憧れていたが、ずっと視力がよかったので実行するには至らず、自分も早くやってみたいと長い間うずうずしていた。それだけこだわりがあるので、実はやり方も3通りある。・・・

「悲しみのイレーヌ」本文より一部抜粋

このあと、カミーユこだわりのメガネの外し方を丁寧に3通り説明してくれるわけですが、、、

全くストーリーに関係ないです。

はい。全然関係ありません。

勿論これだけではないし、フランス人作家だからなのかはわかりませんが、なかなかにロマンチックな表現や回想シーンなど出てきます。
勿論全く必要ないかといえば絶対そんなことはないのですが、私自身も読んでいて、物語とは関係のない文章が多いなと感じていました。(主にカミーユの独白部分なのですが)

お母さんは無事に読破できるんですかねぇ、、、。

ただね

ええ、ただですね  

     

     

あああああああああああああああ
ムリムリムリ!!!

言えやない、、、!

言えやしないよ!

気になる方は是非読んでみてください。


   

第二作目「その女アレックス」

その女アレックスあらすじ

あなたの予想を全て裏切る究極のサスペンス!

監禁され、死を目前にした女アレックスーー彼女の心に秘められた壮絶な計画とは? 英米ミステリ界を戦慄させた驚愕と慟哭の傑作!

本書より

海外で様々な賞を受賞し、日本でもじわじわと売れていった「その女アレックス」。

恐らくシリーズの中では一番有名だと思われます。
冒頭でも書きましたが、こちらは二作目なのでネタバレが嫌な方は先に「悲しみのイレーヌ」を読んでくださいね。


この物語は本書のもう一人の主人公、アレックス視点から始まります。
アレックスは非常勤の看護師でとても美人な女性。
おしゃれが大好きで、特にウィッグがお気に入りで沢山のウィッグを持っています。それは子供の頃からコンプレックスの塊だったアレックスの人生を、変えてくれたものだったからです。

そんな大好きなウイッグのお店を見ていた帰りに大男に誘拐されてしまいます。

何者かも知らない、そして自分の死を望む男に誘拐されたアレックス。
身動きの取れない小さな木箱に閉じ込められ、頭に浮かぶのは「なぜ私なの」という疑問ばかり。

そしてそれは「悲しみのイレーヌ」の事件から4年後のことであり、カミーユ警部の元に女性の誘拐が目撃されたから調べてくれとの捜査指示が下ります。

刻々と進む時間の中、なかなか思うように捜査が進まない女性誘拐事件。
誘拐された女性はいったい誰なのか。それすらもまだわかっていません。
しかしとある出来事をきっかけに、事件に展開が訪れます。
今だ身元不明の誘拐された女性。
いったい何者なのか。カミーユは女性に対して疑念を持ち始めます。

この物語の被害者であるアレックス。
物語を読み進めていくうちに、彼女の秘密が明らかになっていきます。

なぜ誘拐されたのが彼女だったのか、誘拐されるときに「まだ死ぬわけにはいかない」と思ったのは何故なのか。

ただの被害者ではないアレックス。
しかし紛れもなく被害者であるアレックス。

読み終わったあと絶対に

   

アレックスウウウウウウ!

   

ってなりますよ。ええ、なりますね。

とても面白く気が付くと何時間も経っていることがよくありました。
それだけのめり込んでしまう本です。

是非皆さんも読んでみて下さい。


   

第三作目「傷だらけのカミーユ」

傷だらけのカミーユあらすじ

を転記しようとしたのですが、思いっきりネタバレ含んでたのでやめました。

三部作の完結編「傷だらけのカミーユ」

その名が示す通り、カミーユは過去の事件含め心身共に満身創痍です。

今回の事件はアンヌという女性が、たまたま居合わせたが為に強盗に襲われてしまうところから始まります。襲われたアンヌは一命を取り留めたものの、その後も執拗に命を狙われてしまいます。
そしてなんとかそれを阻止するために、半ば無理やり孤軍奮闘するカミーユ。

しかし、この事件なにか裏がある、、、。

今回の話が三作品のなかで一番短く、また一番地味な物語です。
というか前二作が、良い意味でとんでもないというのもあるかもしれません。

「傷だらけカミーユ」はまさにカミーユにスポットを当てた、カミーユ・ヴェルーヴェンという男の物語です。

事件解決に奔走する傍ら、傷だらけのカミーユはいったい何を思うのか。

是非皆さんの目で確認してみてください。


  

以上、カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ紹介でした。

身長145cmの中年男のカミーユ。
こんなにも魅力たっぷりな中年男なかなかいませんよ。

本当に面白くて、嵌り出すとあっという間に読み終わってしまいます。
もっとカミーユの活躍が見たい、相棒のルイと一緒に事件を解決してほしい。
そう思ってしまいます。

だからこそ、今回「わが母なるロージー」が日本でも発売されたのは大変嬉しいです。中編のようですが、カミーユはいったいどんな活躍をみせてくれるのでしょうか。

早く買わないと!

ぜひ皆さんも読んで、カミーユの物語を堪能してください。

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